さて原子力発電所は地震などの災害が起きたときに、原子炉の
制御が不能にならないように、緊急にその動きを止めるための
仕組みを準備しています。
福島第一原発の場合、地震が発生して2秒後に燃料棒の間に
制御棒と呼ばれる核分裂反応を抑えるための棒が一斉に差し込まれ
原子炉の運転は停止しました。
ただし、制御棒によって原子炉の運転が停止したとしても、燃料棒
は依然として熱を発し続け、そのままほっておくとメルトダウンが
起こってしまいます。そこで、この熱を冷やすために水を原子炉に
おくりそこで熱せられた水を外に送り出す、といった具合に
水を循環させて原子炉を冷やし続ける必要があります。
通常はこの水の循環は電気で動くモーターを動力として行われ、
この動力の電源が、例えば送電線の事故によって、届かなくなった
時に備えて、発電所内にディーゼルエンジンで発電する発電機を
備え、さらにそれが何らかの原因で動かなくなったときに備えて
非常用のバッテリーも準備されています。まあ、一言で言うと
3重の安全装置で守られている、ということですね。
さらに福島第一原発にはこれらの電源がすべて失われたときに
備えて、電気が無くても原子炉が冷却できる仕組みが装備されて
いました。
これが非常要復水器(AC)です。