2021年4月8日木曜日

2021年始業式

今から10年前(2011年)に附属中等学校の校長になり、それがきっかけで始めたこのブログですが、校長を辞めてからはブログ名は

「数学者でもある(元)校長のブログ」

でしたが、色々巡り合わせがあって今年から附属小学校の校長をしています。

のでブログ名を

「数学者でもある校長のブログ」

に戻しました。早速始業式で子どもたちに挨拶をしました。

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みなさんおはようございます。

こんど新しくこの学校の校長になりました。

小林と言います。

普段は大学で数学の研究をしています。

これから皆さんと一緒にこの学校で楽しい生活を送りたいと思っています。

どうかよろしくお願いします。


ところで、皆さんはセミの抜け殻は知っていますよね。

夏のかんかん照りのなかセミが大きな声で、ミーン、ミーンと鳴いている様子を思い浮かべてみてください。

その時に木の上や足元を見るとちょっと茶色で透明でパリパリした感じのセミの抜け殻が見つかることがよくあります。



セミは卵からかえると幼虫になって土にもぐって木の根から養分をもらいながら7年間を過ごします。

7年たつと夜中にセミは地上に出てきて自分に養分をくれた木に登っていって、そこでじっととまります。

そして体がわれて、なかから大人のセミが出てきて、そこに幼虫だったときの殻が残ります。

これがセミの抜け殻です。


実は先生はセミの抜け殻を探すのが趣味なんです。

セミの抜け殻はとても軽くて、弱いのですぐにどこかに飛んで行ったり壊れたりするので夏が終わると、もう見れなくなる、と思っていませんか。

セミの抜け殻の中には、雨が降っても、台風がきても、雪が降ってもそれに耐えて何年も何年も木にしがみついているのがいるんです。


そんな抜け殻を見つけるのが、先生は好きです。

この学校に来た時もどこかにセミの抜け殻が無いかな?って探してみました。

そしたらあったんですね。

今もありますよ。


学校の門を入って、校舎に向かって歩いて行きます。

右手には運動場、左手には遊技場がみえますね。

少し歩くと皆が学校に入る時に通る下足室があります。

そこを通り過ぎてもう少し歩くと、左手には学校のシンボルと木がたくさんうわった花壇が見えます。

その中に大きな大きなゴツゴツした、ところどころがぷっくりと膨らんだ木があります。

ちょうど先生のいる校長室の窓の外あたりです。

その木のかなり上の方にね、あったんですよセミの抜け殻が。


とってもうれしかったです。

「無いかもしれないな〜でもあったらいいな〜」

って思いながら探していたものが見つかった時は本当に嬉しいです。

なぜ嬉しいかという、そこにあるのかないのか前もってはわかっていないからです。


先生は数学を研究しています。

数学が大好きです。

何がそんなにいいのかというとちょうどこのセミの抜け殻を見つけた時と同じように幸せな気持ちになれるからです。

数学の研究で考える問題は答えがあるのか、無いのか、見当もつかないような問題です。

そんな問題が解けた時の嬉しさはセミの抜け殻が見つかった時の嬉しと同じように大きなものです。

だから先生は数学の研究をしているのです。


さていま私たちはコロナ禍という大きな問題をかかえています。

これも答えがあるのか無いのかもわからない問題です。

社会に出てからは解けるのか解けないのかわからない問題だらけです。

でも先生は希望を持っています。

いまワクチンや人工抗体、新しい薬などたくさんの研究者が工夫をしてこれに打ち勝とうとしています。

これが先生がセミの抜け殻を見つけたようにコロナに負けない方法をみつけてくれると先生は信じているからです。



さて新しい学年が始まりました。

先生は皆さんも先生と同じように幸せな気持ちになれたらいいなと思います。

そのためにこの学年が始まるにあたって皆さんには自分のセミの抜け殻のようなものを探してほしい、と思います。

それはなんでも構いません。

先生にとっては数学がセミの抜け殻です。

皆さんも自分のセミの抜け殻をもってそれを見つける悦びに出会ってもらえたらいいな〜、と思います。


新しく始まる一年が皆さんにとって良いものになりますように。

一緒に頑張りましょう。

そしてよろしくお願いします。