2014年3月9日日曜日

国立大学改革プランについて(3)

◯大学のガバナンス機能の強化
特に今回の改革プランでは「ガバナンスの強化」が強く
前面に出ています。ここでのガバナンスと言うのは、私
の理解するところでは「大学が必要な改革を実施するた
めの、様々な決定を実行できる能力」という意味だと思
います。
これに関しては最近次のような資料を見つけました。


「中央教育審議会の審議のまとめの素案」とのことです
が、法人化をしたにもかかわらず、原理原則論が大好き
で、いつまでも誰も責任ある態度で改革に取組もうとし
ない、大学人に対するいらだち、というのがにじみ出て
いるように思います。国立大学法人の教員としては耳の
痛い話です。フォーラムでは今回の大学改革の特色とし
て次のような点が挙げられていました。

今回の大学改革プランの特徴
・予算配分で改革を先導(運営費交付金の3から4割)
・・・「利用してやれ」と考えてほしい。利用してがっ
ちり予算をとってほしい
・成果ではなく方法論に着目(口さきだけで本当に変わる
ことを身をもって示せない大学は・・・)
・「教育」「人材」への言及が少ない(・・・大学の人
材育成にはもはや期待していない?)

印象としては、文科省は今回本気で「大学を変える」と
いう意志表示をしているように思います。これにのるの
か、それともこれまでの大学像を貫くのか・・・小さな
大学では、その存続をかけた決断をすることになるので
しょう


2014年3月5日水曜日

国立大学改革プランについて(2)

2.国立大学改革プランで示されている具体的動きについて

◯年俸制
これは重点支援の条件である。(年俸制を取り入れない大学
には財政的な支援は期待できない。特に研究志向大学は教員の
10%程度は年俸制に。)

(背景)
年俸制には退職金がつかない。
給料の問題は法人化の最後の仕事と捉えている。実際国立大学の
教職員の給与・ポストの数に関しては法人化後もほとんど変わっ
ていない。特に退職金が財政を圧迫している。退職金なしにして
給与に上乗せするのが解決策となる。

なお、現時点で退職金は2割削減がきまっている(これから退職
金はますますあてにならなくなってくる。)

◯世界トップ100大学に10
・・・外国人教員の採用が鍵となる。(評価の指標において、日本
は外国人学生・教員の採用の割合が低くこれが評価の脚を引っ張っ
ている。)

特徴的なのは留学生交流倍増
日本人学生の海外留学(6万人→12万人)・・・新しい視点
外国人留学生の受け入れ(14万人→30万人)
(中曽根内閣・・・留学生10万人計画、当時は留学生は1万人程度)

10年で20の大学発新産業
経済再生産業競争力強化

2014年3月3日月曜日

国立大学改革プランについて

平成15年11月26日に文部科学省で策定された「国立大学
改革プラン」

http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/25/11/__icsFiles/afieldfile/2013/11/26/1341852_01_4.pdf

が大学関係者に大きな波紋を投げかけています。

しばらく前に行われたフォーラムでの講演に基づいてこの
(文部科学省が目指す国立大学改革の)意味を少し考えて
みたいと思います。

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1.「国立大学改革プラン」が生まれた背景(護送船団方式
からの変革)
今回の改革プランの背景を考えるにあたって 10年前の国立
大学法人化(2004年)は何を目指していたか、ということ
から見ていくのは意味があると思われる。当時国立大学の
教育に対する不満があった。(また同時に、大学には「変わっ
ていこう」とする意識がないことに対するいらだちもあった。)
つまり法人化には
「国立大学の軸足を教育に移す」
という意味があった。

当時の国立大学は文部省に一元管理されており、附属病院の
看護師1名を増やすにも文部省に計画を持っていって、財務省、
総務省と交渉し予算を確保する必要があった。法人化によって
このような不自由は解消され、大学は様々な工夫をすることに
よって、活気づくことが出来る、とマスコミなどもさかんに
宣伝をしていた。しかし・・・

確かに大学は、人事は自分で決められるようになった。それは
同時に難しい決定を大学が自分自身でしなければならなくなった、
ということを意味している。学長には大きな権限が移譲された
が学長にすべての権限を渡したら大学は良くなるのか?

ただし、文科省としては、学長の権限すら無いようでは、
大学は変化しない・・・と捉えているようである。大学が変わる
ためには学長は苦渋の決断をしなければならない。決断をできな
い大学は文科省の支援は期待できない。

「国立大学改革」については下村文部科学大臣は

「スピード感を持って取り組んでほしい。積極的に取り組む
大学には予算面で優遇する」(逆にちゃんと取り組まない大学
予算面で冷遇される?)

と言っている。