2012年6月23日土曜日

不易流行(3)

奈良女子大学におられた数学者岡潔先生は、その随筆の中で

「よくひとから数学をやって何になるのかと聞かれるが、
私は春の野に咲くスミレはただスミレらしく咲いているだけで
いいと思っている。」(春宵十話)

書かれています。個人的に同感ですが、やはり、これは
数学の世界の側に入ってしまった人間の言葉と思います。

実際には数学の世界に入ってこれていないひと、特に
そのことに気がついてすらいない人がたくさんいるのが現実です。

数学に限らずどの「学問でもそうですが、研究者がなぜ
その学問を専門とするのかという問い、を突き詰めてゆくと、
最終的には

「そこで取り扱っている対象が何となく好きだから」

ということになってしまうのではないでしょうか

教育における「不易」とは、こんな「本能的な心地よさ」と
もいうべき感性を生徒たちに伝えること、と思うのですが。