私はこの予想は「たぶん肯定的に解けるのだろう」と漠然と考
えていましたが自分でこの問題にアタックする気持ちはあまり
なく、外からぼんやりと傍観していると、そんな感じだったわ
けです。ところで現在数学教室にアーカンソー大学の R 氏が
大学の数学教室に滞在されていますが、彼は最初2001年に
日本学術振興会の外国人特別研究員として女子大に滞在され、
その後も機会あるごとにこちらの教室に来られて私と共同で研
究を実施しています。彼とは2003年頃から3個以上の結び目を
連結和したときのトンネル数の振る舞いについて研究をしてい
たのですが、この研究の中で森元‐作間‐横田の結び目と呼ばれる
結び目を自分自身と連結和したときの不思議な現象を発見しま
した。この発見は大学から帰宅時、電車を降りて歩いている時
に突然気がついたものでこれが分かった瞬間かなり興奮したの
を憶えています。それは簡単に言うと森元‐作間‐横田の結び目
は自分自身と連結和した時は超加法的になるがこれを3個連結
和したときには超加法的にはならないというものです。これは
当時私が持っていたトンネル数の振る舞いに関する常識に反す
るもので、この一つの例をもとに導ける事実を調べることでR氏
と共同でいくつかの論文をものにすることができました。その
中の一つに結び目のトンネル数の増加度に関する研究がありま
す。