当時は研究集会でサーストンの業績に関する
発表などもありましたが,自分自身はなんだか
気にはなるけれども,よく分からない,という
もやもやした状態が続いていたわけです.
あるとき,研究集会(だったと思いますが,
どうもはっきりとしません)で東京都立大学
(当時)のK島先生と話をしていたときに,
どんな成り行きだったのか思い出せませんが,
「双曲的デーン手術というのは有理数だけに
定義されているこれまでのデーンす手術を
無理数にまで連続的に拡張するものですよ」
というコメントをもらって,その瞬間に
この概念のアイディアが理解できました.
そのときの驚きと嬉しさは,人生のうちでも
何回もないというくらいのもので,
そのアイディアの単純さ力強さににしばらく
感動していたのを憶えています.