2012年7月5日木曜日

科学講座台本:空間の向き(4)


2次元の矢印ですが、このように2次元空間を四角形で分割してたとえばこの矢印を(2,4)という数字でこの矢印を(1,3)という数字で表してやることにしましょう。この二つの矢印のなす向きの大きさを計算するにはどうしたら良いでしょうか?この向きの大きさを[(2,4),(1,3)]のように書くことにします。

このときこの二つの矢印の作る平行四辺形の面積は次のような方法で求めてみます。まず(2,4)の矢印の長さを半分にしてやると(1,2)になります。この(1,2)(1,3)は図のように底辺の長さが1、高さが1の三角形を作っています。よって、この三角形の面積は(1/2)×1×1
1/2ということになります。よって[(1,2),(1,3)]はこの2倍で1ということになります。よって[(2,4),(1,3)]はこれの更に2倍で2と言う事になります。

  

この考え方を更に一般化してみましょう。[(a,b),(c,d)]の値を求めたいと思います。但し(a,b),(c,d)はそれぞれ図のような矢印を表しているとします。この時上の考え方と同じ方法で考えてそれぞれの矢印の長さをa分の1倍、c分の1倍して図のようにしてやります。この時できる三角形の底辺の長さは・・・いくつですか。そう(d/c)-(b/a)ですね。また高さは1よって三角形の面積は(1/2)×((d/c)-(b/a))×1です。従って平行四辺形の面積は(d/c)-(b/a)。ところでこれは元の面積をa分の1倍かけるc分の1倍したものになっていますので結局

[(a,b),(c,d)]= ac((d/c)-(b/a))=ad-bc

となることがわかります。





実はこれはこれから皆さんが数学の授業で習う行列式という概念なのです。行列式については教科書ではそのイメージが書かれていませんが、実はこんな解釈ができるのです。皆さんがこれから行列式について勉強することになったとき、今日の授業のことを思いだしていただければうれしいです。